ショップや即売会に爬虫類を見に行った際に、poss50%het、50%poss hetなどといった表記を見た事はありませんか?
この記事ではこのポッシブルヘテロとはどういうものかご説明いたします。
poss het(ポッシブルヘテロ)とは
ポッシブルヘテロは文字の通り、ヘテロ接合体の可能性があるという事です。
と言われても結局よく分からないかと思いますので詳しく説明していきます。
そもそもモルフに表記されているヘテロとは「モルフには現れていないが、その遺伝子は持っている」というものを指します。
ボールパイソンを例に挙げると、ノーマル(NN)とアルビノ(aa)を掛け合わせた際に産まれる
ノーマルhetアルビノ(見た目はノーマルだがアルビノの遺伝子を持っている)
といったものになります。
詳しくは下記の記事で説明していますのでご一読ください。
50%ポッシブルヘテロ
それでは改めてポッシブルヘテロの解説です。
まずは50%ポッシブルヘテロと呼ばれるものについて説明していきましょう。
先程例に出したノーマルhetアルビノ(Na)ですが、この個体とノーマル(NN)を掛け合わせたとします。
その場合、産まれる可能性があるモルフは以下の表から
N | N | |
N | NN | NN |
a | Na | Na |
・NN
・NN
・Na
・Na
という形になり、50%は完全にノーマル個体、50%はhetアルビノを持つ見た目がノーマル個体となります。
例えばこの組み合わせで4匹のベビーが産まれた場合、見た目上全てノーマルの個体なのでどれが本当にアルビノを持っているか分かりません。
しかし50%はアルビノを持っている可能性があるという事で
ノーマルposs 50%hetアルビノ
ノーマル50%poss hetアルビノ
といった表記で販売されるのです。
66%ポッシブルヘテロ
同様にノーマルhetアルビノ(Na)同士を掛け合わせた場合、産まれる可能性があるのは以下の表から
N | a | |
N | NN | Na |
a | Na | aa |
・NN
・Na
・Na
・aa
の4パターンになります。
25%でアルビノが表現されますが、それ以外の3パターンはノーマルの可能性が33%、ノーマルhetアルビノの可能性が66%となります。
この為、
ノーマルposs 66%hetアルビノ
ノーマル66%poss hetアルビノ
などと表記される事となります。
まとめ
ポッシブルヘテロについてまとめさせていただきました。
他にも組み合わせによっては25%poss hetなどという個体もいますが、基本的な考え方は上述の通りになります。
本格的に繁殖を考え始めると、遺伝についてもっと詳しく知る必要がありますが、ショップや即売会で見かけた個体でposs hetと表記があった場合は、
理論上、何%で〇〇のヘテロを持っている
と覚えておいてください。