爬虫類の飼育をするうえで重要なダスティングとガットローディングについて解説していきます。飼育下で不足しがちな栄養価を摂取させる為にも必須といっていい行為ですので、飼育の際は必ず取り入れるようにしましょう。
ダスティングとは
爬虫類の餌として与えるコオロギやデュビアだけでは、本来生命維持に必要な栄養素を補いきれていません。
野生化では爬虫類は様々なものを食べて生活している為栄養が偏ることは少ないのですが、飼育下ではどうしてもコスト的にコオロギだけ、といった形で摂取できる栄養が偏ったり過不足が起こりやすいのです。
特に陥りやすいカルシウム不足での成長阻害や病気を防ぐ為にも、餌昆虫に栄養剤を振りかけてから与える行為を「ダスティング」といいます。
ダスティングの方法
特に難しいことはありません。
① タッパーにカルシウムパウダーを入れます。
② 餌昆虫を入れます。
コオロギやデュビアであればある程度勝手に動きながら全身に粉を付けてくれますが、上手くつかないようであればタッパーのふたを閉めて軽く左右に振り、体に粉が付くようにしてやりましょう。餌昆虫の体表面にうっすらとカルシウムパウダーが付着しているぐらいが目安です。
あとはそのまま爬虫類に与えるだけです。
ダスティングの際の注意点
付けすぎは栄養過多を招き逆効果になりかねませんので、コオロギやデュビアの体の節が見えなくなるほどつける必要はありません。
また、余った栄養剤を次の餌やりのタイミングまでとっておき、次回以降も使おうとするのはあまりオススメできません。
問題ないとする意見もあるかとは思いますが、そもそも放置しておくと劣化していくだけでなく、餌昆虫の体液などから雑菌が繁殖する場合もありますので、できれば餌やりごとにダスティングを行うようにした方が良いかと思われます。
ガットローディングとは
またダスティングとは別のやり方で爬虫類の栄養価を補ってあげようとするのがガットローディングという手法です。
これは与える餌昆虫にしっかりと栄養を取らせておく事で、爬虫類にも自然な形で栄養を摂取させようというものです。餌そのものの栄養価を高めてやる、という事ですね。
ガットローディングの方法
餌昆虫を与える1、2日前から栄養価の高い野菜やゼリー、専用餌などを与える方法が一般的です。
もし餌昆虫をキープする際に色々な野菜や専用のゼリーなどを与えて管理している場合は、あえてガットローディングの必要はありません。
そもそもコオロギやゴキブリ類はかなりの雑食で、餌が無ければ敷いている新聞紙やたまごトレーなども口にします。そうなると間接的にそれらを食べる爬虫類も新聞紙やトレーといった人工物を食べてしまう結果になりますので、普段の管理から少し気を付けておくだけで十分かとも思います。
まとめ
ダスティングは「餌に栄養素を直接かけて爬虫類に与える」方法
ガットローディングは「餌に栄養素を取り込ませて爬虫類に与える」方法
という事で、病気を防ぐ為にも是非覚えておきたい方法です。正しい方法で日々の餌やりからペットの健康管理を行いましょう。